書評 河合雅司「未来の年表2」を読んで、人口減少の深刻さにビビった!

「未来の年表2」を読んで、さらに日本ヤバイんじゃねと思い始める!

リッキー

สวัสดี ครับ (サワディークラップ) Rickey(@rickey_blog) and Instagram (rickey_blog)です。

書店で平積みにされて陳列されている「未来の年表」

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「未来の年表」に続き、「未来の年表」も読み始めました!というのも、この人口減少、待ったなしだし、身に迫った近々の課題なので、予測される事態をはやめにイメージしておきたいという思いから読み始めました!

「未来の年表2」の特徴は、人口減少の全体を俯瞰するように、様々なシチュエーションで今後10年、20年でこんな未来になりますよ!こんな不具合が出てきますよ!ということを事例を踏まえて教えてくれる本です。

人口減少カタログが面白い!

この本のユニークな点は巻頭にインサートされている「人口減少カタログ」です!まるで結婚式の引き出物のカタログのように、人口減少を通して起こりうる事態がカタログ的に網羅されています▼

そのため、これを見て面白そうだな!という項目から読み進めていくことが出来ます。初めから最後まで通しで読まなければいけないということはありません。

今回はこの「人口減少カタログ」を見て、これは面白いな!知っておいて損はないなと思った項目を3つ紹介します。

「未来の年表2」からピックアップ知っておくべきポイント

食卓から野菜が消え、健康を損なう

農業に従事する人々の平均年齢は1995年に59歳、2005年に64歳、2015年に67歳と高齢化が進んでいるとのこと。

65歳以上が全体の65%となっており、3人に2人が高齢者が農業に携わっていることになる。

これらはなんとなく分かることであるが、本書の中で、農業従事者の中で、特に稲作をしている人が多いということが書かれてあった。

65歳以上で稲作に関わる人の割合は76%となっており、4人のうち3人が稲作をしているという構成となっているとのこと!これには非常に驚いた!

稲作は機械化が進んで、田植えや収穫も機械で出来ることが多いが、農業(品目にもよりますが・・・)はあまり機械化が進んでいないため、これから農家が高齢化していくと、農家にとっては大きな伸び悩みの種であることは否めない。

悪天候に見舞われたりしてしまうとすぐに品薄になってしまう野菜。ただでさえも生産が大変なので、こういうところに技術、ドローン、AI等などによる機械化をもっと推進しなければならないのかもしれない。

野菜が高騰してしまうと、どんどん人は野菜を買わなくなり、不健康な食事になる。二次的なこととして、健康への影響も懸念される。人口減少が芋づる式で健康へ影響しているなんて、ちょっと想像もしなかった。

東京の路線が縮み、会議に遅刻する

JRのダイヤ改正をチェックしているつもりでしたが、青梅線のダイヤ改正については見逃していました。

著書によると、青梅線の青梅⇔奥多摩間の日中の運行本数が30分間隔から45分間隔になっていたというのだ。

首都圏では長くとも30分間隔くらいが限度なところなのだが、45分間隔というのは、やっぱり人口減少の影響が否めない。

東京の青梅、奥多摩エリアはただでさえ、東京の中の限界集落地域とも揶揄されているエリアなので、ダイヤ改正があたえるインパクトは非常に大きいものがある。

ちなみに、これも見逃していたのだが、同じ青梅線の拝島から武蔵五日市市の五日市線も運転本数が減らされていたとのこと・・・

面白いのが、東武伊勢崎線は住民の高齢化によって人口減少の影響を受けると言われながら、東急東横線や田園都市線のエリアはファミリー層の一定の転入があり、減少はしない傾向とのこと。魅力的な沿線かどうかということが、鉄道会社の生き残りにかかってくるのも、もうすぐなのかもしれない。

さらに、交通系の問題として取り上げているのが2030年のパイロット不足問題。要はベテランのパイロットがごそっと退職するために、パイロットのやりくりが出来なくなり、運行を取りやめる便が出てくるというもの。

現状維持のためには、新規の採用を1.4倍にしないといけないという試算もあるとのこと。もしかしたら、国内線もどんどんダイヤが改正されて、便が減り、便を減らした分、機材を大型化して、一気に人を運んでしまうような傾向も出てくるのかもしれないなと思うと、今の人口構成によって受けているいろいろなサービスの恩恵って、本当に有難いなと思わされる。

山林に手が入らず、流木の犠牲となる

林業従事者は年々減少し、それに伴い、木材の需要も減少→木々を伐採する人が減ってきている現状がある。

木々が適正に伐採されないと、土壌が貧弱になり、局所的な大雨が降ると土砂崩れが発生し、流木により犠牲が発生してしまうという悪循環になってしまうとのこと。

日本には人工林が多く、その多くは戦後の国策として推進されたものとのこと。スギやヒノキが植えられて、花粉症の患者が大量に増え、医療業界が儲かり、しまいに、国策として推進した人々は責任を取らず、どこかへ・・・

人工林の後始末もしっかりやって頂きたいところであるば、何故国策として推進してしまったんだろう・・・その当時は人口が減少するなんて、想像もしなかったのだろうか。

人工林の面積は全森林の面積のうちの41%を占めています。この人工林の伐採の問題も、なんとか知恵を絞って機械化が出来ないかなと・・・やっぱり外国人に伐採して買ってもらうのか・・・

まとめ

以上、ざっと面白かった3つの具体例についてピックアップしましたが、コレ以外にも本書は様々なコトが紹介されていました。すべてが私が立ち向かわなければならない課題です!

未来の年表1では人口減少は「静かに迫る有事」と表現されていたが、未来の年表2を読んで、カタログ的にいろいろな分野、現場で起こりうる人口減少がもたらす二次的、三次的な影響について、そろそろ本気で目を向けて、対応策を考えなければ、本当に日本沈没するなと考えさせられました。

2017年は「人口減少」が「国難」とまで言われてしまいましたが、本当に政府は取り組む気あるのでしょうか?少子化をうまく国難として利用して、使っているだけの選挙で私はとても残念でした。そもそも期待なんてしていませんが・・・

個人的なコトですが、引き続き人口減少の緩和に少しでも貢献出来るよう、結婚したい男女の友達をマッチングしていくことは続けたいと思います。

以上、「書評 河合雅司「未来の年表2」を読んで、人口減少の深刻さにビビった!」でした。

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