本 読書記録 世界一早く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか 

本との出会い

先日、空港の書店にて、「世界一早く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか」を手にとって、パーッとめくった所、結構内容が面白かったので、買って読んでみました。読み終わったので、読書記録として整理しておきます。

私的に、いつも本を買う時は、ざーっっとまず項目とか、本の雰囲気を見ます。それで、内容をちょっと見て、読んでみて、いい内容だったり、読みやすいデザインかどうかで買うか買わないか決めます。けっこう相性に近いのですが、、、、たまに字が詰めてあって読みづらい本はたいていは長続きしないで、途中で読書を諦めてしまう場合があります。面白そう、読みやすそう、わくわくするような内容がちょっとでも書かれているかどうかという点が私にとって、本を買うか買わないかの線引のラインです。

 

 

著者 ピョートル・フェリークス・グジバチ

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この方について全く知らなかったです。ポーランドで生まれて、ドイツ、オランダ、アメリカと渡り、2000年から来日して、モルガン・スタンレーを経て、グーグルで働いている方でした。著者は、もともといいところの出身というよりかは、自分で努力して這い上がって来た系の方で、とても分かりやすく、一般人の視点から出来ることを教えてくれています。

これからAIの時代になっていきますが、そうなったとしてもどのように生き残っていくのか、何で食べていくべきなのか、等々書かれていました。時代の流れや古い慣習にしばられずに、それを否定して、壊していく感じと、ITを駆使して、新しい価値観を生み出していくところが、読んでてとってもワクワクしました。

私の中でワクワクしたことの幾つかをこちらに記録してみます。いろんな事が書かれていたので、いくつかだけピックアップして読書記録として残しておきます。

 

 

1.世界より早く動きための仕事術

日本は意思決定が遅いとも言われています。過去に大前研一さんの書籍「即戦力の磨き方」※ちょっと古い本ですが・・・ に日本は意思決定が遅い!ために沢山のチャンスを逃してしまっていると書かれていました。

 

 

持ち帰りの文化

持ち帰りの文化によって、スピードが無い対応が出てきてしまっていると考えられます。よくあるのは、「持ち帰って、一旦検討します」とか言ってしまう。それによって、意思決定がどんどん遅くなってしまいます。

 

 

その場で決められるところは、出来る限り決める

 

著者はチャットという機能を使って、会議を進めていく中で分からない点があったら、チャット等あらゆるIT手段を活用して、連絡を取り、少しでも前に進めるように取り計らうことが大事と提案していました。

 

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確かに、このIT時代の中にあって、機内でもネットが繋がる昨今、分からないことがあれば、すぐ連絡をとって回答を得て、少しでも前に進めて、持ち帰らないという姿勢は大事だなと思います。

 

 

全員で一気に仕上げる!

 

一気に仕上げるやり方の一つとして、グーグルドライブにファイルを置いて、そこにアップされたパワポなり企画書なりを一斉に参加者がログインして、その場で繋がりながら追記して、企画書なりを完成させていくやり方を提案されていました。

実際に早速実践してみました!そこでの私の気づきですが、IT会社でしたら、これはすぐに可能なのですが、全員がノートPCを持てない組織はちょっと有効ではないかなと思われました。全員がノートPCを持ってこれて、ネットに繋げるという環境で、スクリーン等で管理者が映し出して進めていくというやり方がBESTです。

 

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仕事環境にこだわる

 

職場環境に対する日本人の意識は低いな〜と感じていました。まあここで我慢すれば良いやと思ってしまう傾向が私自身もあると思います。

今はネットがつながればどこでも仕事ができる時代なので、お気に入りの場所を作ったり、また、会社の中であったとしても、アロマや、キーボードをちょっと変えてみたりと、自分がベストパフォーマンスをどういう時に出きるすのかということを観察、研究して、それをいい感じにデザインしていくことが大事と考えます。

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ロジカルシンキングなんてしている暇は無い

著者はどのようにしたら脳が開放されて、いいアイディアが続々と出るようにするか、まだ出やすいようにするか、そして出されたものまとめげていくかについてまとめています。

 

ロジカル的な議論の積み上げよりもヒラメキを使う

 

Developのために、データを積み上げたり、合理的な足し算、引き算をしたり、ロジカルを積み上げて結果を出していくという作業事態が、時間がかかってしまうので、色々要素、意見を足し合わせて、またあえてカオス的な中から、生み出していくことを強調されていました。

 

 

様々なバックグラウンドの人同士が話し合う

 

同じ系統の人達が集まるより、違った人々が集まった方が、色々な化学反応が起きて面白い!

 

しかし、実際にこれを実現するのは、ちょっとむずかしいなと思われるかもしれませんが、私的には、空間、会議をする場を変えていく、プチ非日常体験など変化を加えていくことで、たとえ同じメンバーがあつまっていたとしても、いつもとは違った感じ方た、アイディアが出てきて、有意義な打ち合わせになると思います。

 

例えば、アロマをつけたり、アンビエント系の音楽を流したり、会議の内容に関係するYoutubeの動画を延々と垂れ流したりすることも、工夫次第では色々と新しい試みが出来るはずです。

 

 

東京はアイディア出しのパワースポット

 

東京に住んでいると、当たり前の事すぎて、東京のポテンシャルの高さを認識出来ないままになってしまうことがあるが、実は東京は世界の中でもエキサイティングで多様な文化を学べる都市!

 

先に述べた場所を変えてみる!というアイディアを出しましたが、東京ならそれが簡単にできてしまいます。

 

東京は電車網が発達して成長した都市。電車に乗れば、どこへでも簡単に移動できます。モータリゼーションが発達しています。

 

渋谷周辺で見てみても、1駅乗るだけで、全然文化が違います。渋谷、原宿、恵比寿、代官山、中目黒、南青山、下北沢などなど。また、東京の特色は、路線によってタイプ分け出来るところです。小田急線と東横線に乗る人は若干違います。年代、年収、どこに済んでいるかなどなど。東京は本当に面白いです。でも人種としては日本人が大半なので、人種の差を楽しむことは難しいです。

 

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忙しくても10倍の結果を出すために

 

ルールを破らないと10倍は達成できない。

 

グーグルでは10xという考え方があって、今の成果よりも10倍の結果を出すように努力するという考え方があるそうです。

 

確かに、10倍だそうと頑張った方が、15%アップしようとちまちまと頑張るより、よりイノベーションが起こったり、今までの枠を越えた事が起きやすいモードになりますね。

 

 

著者はこのように述べています▼

まずやらなければならないのは、自分の前提や、固定概念を破ることです。違うルール、違うやり方を考えるしかないのです。今のやり方を続けている限り、どんなに頑張っても2倍いけばいいほうです。

フリーの人にやってもらうとか、違う部署の人に協力してもらうなど、社外のリソースを使う。その時に協力関係を得るために、人間関係、信頼関係が大事。周囲から尊敬され、信頼される事が必要

仕事のやり方を買えるためには、リスクをとって、手を上げて、ルールを破らないといけない。上司に言われたとおりを仕事をしたところで、何も変わらない。

リーダーというのは、自分の安全領域から一歩出る行動である。

 

 

なるほど。

とかく、今のやり方で終わらせることに固執してしまいますが、思い切って壊していくということが大事なんですね。UNIQLOの柳井社長は、「常に自分を否定し続ける人になる」ということを言っていました。否定というとネガティブな印象になってしまいますが、「もっとこうできるのではないか?」とか、「もっと良いリソースがあるのではないか?」とKeep goingでどこまでも探求し続ける姿勢が必要なんだと思います。

 

 

 

外人メリットを使ったプチKY術

 

著者は外人という立場から、外国人の社員によくある、所謂「外人メリット」を上手く使って、新しい提案等をしていました。「外人メリット」というのは、日本社会の中で働く外国人にとって、「外国人だから変なことを言っても良い」とか、「外国人だから日本的な慣習は分からなくてよい。しなくてよい」という日本人にはない例外的なメリットと私は考えます。

 

その「外人メリット」を上手く使って、「この提案はこのようにした方がいいのではないですか?」「このやり方は日本独特なのですか?」等々、知らない振りをして、結構するどいところを突っ込んでくるのです。

 

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Think like an owner

 

外資系企業でよく言われることで、「オーナーのように考えなさい」という意味です。日本ではあまりこのような事は言われませんが、私はとっても重要だと思います。もしこの会議にオーナーがいたら、同発言するだろう?どのように対応するだろう?と常に考えて、自分はオーナーではないけれども、常にOwner目線で行動していく、発言していくことは、若手で合っても大事です。そして、それを積み重ねていくことで、そういう役回りになった時に、その思考の積み重ねが活かされてくるはずです。

 

 

 

仕事の加速度を上げる人間関係の作り方

 

日本企業がもともと持っていたもの

 

グーグルには無料のランチとか、夕方に社員が一杯できるようなバーが用意されていて、福利厚生として利用できます。そのため、レストランを予約するということに頭を使わなくてよいというメリットと、自然にメンバーとのコミュニケーションが生まれるメリットがあります。

 

一方で、日本企業はみんなで運動会をやったり、お花見をやったり、アフター6の飲み会等で人間関係を作っていました。

 

コスト的な意識から、飲み会が減りつつありますが、それを補うためのコミュニケーションを設けることが必要と筆者は述べていました。ただ、これも微妙で、グーグルや外資系の真似をすればよいのではなくて、その職場、やっている事業内容、それらに応じた日本的な、その職業的なコミュニケーションの方法を構築していくべきではないでしょうか。

 

 

TakeではなくGive

 

頂くばかりではなく、与えていくという意味ですが、著者の考えの中で、常に名刺交換をした相手がどのような情報を欲しそうかということを考えて、挨拶だけではなくて、それに加えて、

 

「◯◯さんをご存じですか?もし興味があれば紹介しますよ」とか、「こんな記事を見つけたのですが、ご存知でしたか?」

 

というような感じで、人が欲しい情報をGiveしていくそうです。日本は察する文化ですが、相手が欲しいものを、日頃のコミュニケーションから、察して、Giveしていく。これを繰り返して、良い人間関係を繋いでおいて、いざという時に助けてもらったり、助けたり、ビジネスに繋いだりと出来るんですね。

 

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そういう点で、話題をある程度自分の中にストックしておくことも大事かなと思いました。見た記事をTwitterやEvernote、サファリのリーディングリストに入れておくことで、すぐに取り出せて、リンクを送ることで、記事を共有しやすいですね。

 

 

必要な事を高速で学ぶ方法

 

学ぶ=検索+プロ・同僚・人に聞く

 

筆者は質問をする場合は、仕事が出来る人にするということを強調している。その理由を次のように述べている。

 

成功をしている人たちは、色々と丁寧に教えてくれることが多いからです。何故かというと、誰でも自分の得意分野のことを話すのは楽しいので、「こうしたらいいと」と新設に教えてくれる。

仕事が出来る人は言語化する能力も高い。だからこそ自分の分野のことを、違う分野の人たちに説明ができる。

 

西欧圏の考えの中に、言語化出来ないものは、死んでいるもの。存在しないことと同じだ!というものがあります。

 

空気をよむハイコンテクストな日本社会だからこそ、余計に、言葉にする、テキストにする、表現するという能力は他国よりも必要なのではないのでしょうか?

 

色々と丁寧に教えられると人というのは、絶妙なところを、そのプロセスを絶妙な日本語に言語化している、テキスト化して、当てはめていることです。そういう意味で、このようにブログで記録に残したり、思いついたことをノートに残して言語化しておくということは、言語化したものを後々説明の時につなげれば、それは「よく説明してくれる」ということに繋がるプロセスの一つなのではなのでしょうか。

 

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弱い繋がりながらも、聞きたい時に聞ける

 

聞く、確認するという行為については、基本的に自分よりも先輩に当たる方々と確認することが多いです。そのためにも、あまり気を使うことなく、気兼ねなく聞きに行ける先輩というのが重要な要素になります。

 

著者はこの「弱い繋がり」について、次のように述べている。

 

 

面白い事に、得るものが大きいのは、強い繋がりよりも、「Week Ties」(弱い繋がりなのである。 

同じ業種、同じ年齢の人たちと集まると、内輪向けの話しは出来ても得られるものが少ない。

仕事上の何の繋がりもない人の方が、バラエティーに富んだ人を紹介してくれる。

 

私自身、知人なんて本当に居ない方なので、この著者の意見に対してコメント出来るレベルにまだ至れませんが、ゆる〜い繋がりの方が、利害関係がないので、遠慮なく言ってくれる人が多いですね。ゆる〜い繋がり確保のために、やはりLinkedin とか、Facebook は適度に繋がっている方が良いですね。誕生日などに、一行メッセージを入れるとかでも良いかもしれませんが・・・

 

 

 

グーグルの疲れない働き方

 

パソコンを意図的に閉じる時間を作る

 

ということと、グーグルでは1分間の瞑想がある場合もあるそうです。会議の前にちょこっと。そのようにして、意図的にMoment of Silcene を作ることで、目の前にあるやるべきことに集中するマインドフルネスな取り組み方もあります。

 

瞑想もそうですが、3分とか5分だけちょこっと昼寝するのもいいですね。あえて何も考えない時間を持つことで、底に何かふっと湧いてくるときもありますから。

 

感情はいつもニュートラル、中庸へ戻す

 

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これも瞑想とかに関連しますが、「人間は感情動物」なので、感情は動きやすいです。なので、自分がどんな状態だと中庸なのかということを瞑想を通して知っておいて、何か怒りや焦りなど、様々な感情が発生して振れてしまった時には、そこに戻るように瞑想をしたり、休んだりすることが大切ではないでしょうか。

 

 

自分の仕事を壊せる人が、次の時代を作る

 

AIが発達してきて、「自分のしごとが取られてしまうのではないか?」という焦りもあるかもしれませんが、私は、これからの時代は人間にしか出来ないことを突き詰めて仕事を進めていくことだと思っていました。

 

著者の考えは、

 

AIに仕事を取られないために出来ることは、自分の仕事を無くしてしまうこと。テクノロジーに任せられるところは任せる。例:Uberなど

仕事をIT化して、新たな事業を考える

IT化して仕事を減らすことで、もっと違う新しい仕事を考える

 

 

日本人のマインドの中に島国ですし、村社会でありましたし、自分の領土を守ろうとする意識が非常に高い民族だと思います。その一つの例にはならないかもしれませんが、旧国鉄が103系という大量生産された車両で首都圏の通勤をまかなっていた時に、メンテナンスが変わるのは大変だからという理由で、次の新しい車両をなかなか開発できなかったというような話しを聞いたことがあります。

 

なので、現状維持だったら、そのままで楽ですし、仕事がずーっとある状態ですが、現状改善だともしかしたら職がなくなってしまうかもしれないので、それは当然の反応なのかもしれません。

 

 

まとめ

 

とにかくダラダラ書きましたが、ワクワクする本だったのですぐ読めました。

ITと人間関係について、どのように接していけばよいかという部分がちょっとクリアーになった気がします。

メールを送ることに固執しないやり方、新しいやり方を作って良いんだという心のビリーフを開放していきたいと思います。

これからの時代を生き抜くための沢山のヒントに出会えました。

是非、書店またはAmazonで見てみる価値ありです。

 

沢山折りまくりました▼

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