安倍首相の謝罪のない記者会見から日本語の曖昧さについて思ったこと

突然、安倍首相の記者会見が行われた

支持率が低下する中、突然6月19日の夕刻から安倍首相の記者会見が行われた。支持率低下に伴ってこのタイミングであえて会見を開いたのか、都議選を踏まえてこのタイミングなのか、強引に国会を閉会し、共謀罪についても、一般人が対象になるのかならないのかも具体的な議論がないまま、閉会されてしまって、マイナスなイメージをプラスにしたいのが会見から伺えるが、まったく中身の無い会見になっていたような気がする。

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記者会見で使われた日本語って具体性がない

会見で使われる日本語って、用意された原稿をただ読み上げるだけのものになって、人間らしさがまったく伺えない、差し障りのない表現ばかり。だから人を感動させることも、動かすこともまったくない、現実味の無い言葉ばかりが並べられて、単なる言葉遊びをしているだけのような印象さえある。防衛大臣の答弁でも「武力衝突」とか「戦闘」とか、どっちでもよくて、現場で何が起こって、その現場の人たちがどのように感じているかのほうが大事な気がする。

 

スピード感って、どれだけ速いの?

記者会見の中でよく聞くのが、「スピード感を持って対応する」って言う言葉をここ数日よく聞く気がする。先程の首相の会見でも使われていた。そもそも、日本人は「行間を読む」が好きだから、「〜感」という表現はお得意分野なのかもしれない。「日程感」とか「ワクワク感」とか日常のレベルの会話でも「〜感」は使うけれども、ハイコンテクストの文脈の中でしか、この言葉の意味するところはつかめない。

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どういう具体的な日程感なのか、具体的には、金曜日の17時までに終わらせるべきなのか、それとも月曜日の朝8時までにメールで送っておけばいい日程感のものなのか?指示の内容、情報に具体的な数値的情報がなければ、いくら「スピード感をもって取り組む」と言っても、それは「ゆっくりこちらの都合の良いようにさせて頂きます!」ということと同じとして捉えられても仕方ないのだ。

 

具体的に何をいつまでにすべきなのかを明確に

 

海外とやりとりをしたことがある人なら分かると思うが、具体的な指示、スケジュールが無いと動かない場合が多い。「週明けまでには完成させてほしい」と一つ言っても、人によって「週明け」の捉え方が違う。それを「月曜日の始業までに」と捉える人も居るし、「火曜日でもいいかな〜」と思う人も居る。だからちゃんと明確に何をしてほしいのかを説明する責任が重大だ!日本人なら会話の文脈からだいたいこれくらいに終わらせちゃおうかなとか、色々と推測出来てしまう。改めて日本人って普段から超空気読んでて疲れるよな〜。。。。

 

以上、記者会見を通して日本語の曖昧さについて感じたことでした。

「スピード感を持って」便利な言葉ですが、絶対使いたくない言葉の1つです。

 

過去の思ったことシリーズ▼

 改正組織犯罪処罰法、テロ等準備罪が可決された日に思ったこと

共謀罪の強行採決を通して思ったことの記録

思ったこと! 先送りできることは思い切って先送りしよう!今日までにやらなきゃと固執しない

 

 

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