【書評】上杉隆「オプエド」 真実を知るための異論・反論・逆説

本 読書記録 上杉隆「オプエド」 真実を知るための異論・反論・逆説

 

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上杉隆さんの「オプエド」という本を読みました。上杉隆さんを知ったのは東京都都知事選に出馬されたことがきっかけ。都知事選では17万票を集め、4位という結果。元ニューヨークタイムズの記者で現在は「ニューズ・オプエド」というインターネット報道番組を運営されています。

 

都知事選ではメディアが主要3候補のみしか報道しないという偏見報道をし、この国のメディアは終わってるな〜と、なんで上杉さんそして、他多数の候補者の事を公平に報道しないのかと大変疑問でした。

 

昔からですが、特に安倍政権になって真実を隠そうとする動きが多くなっているように見受けられます。特にその姿勢というものは、国会の質疑をインターネット中継で見ていればよくわかります。テレビの報道はカットされ編集されているので、分かるようで分かりづらいところもあります。あの、ダラダラとした質問に答えない答弁。話をすり替える答弁は酷いものです。

 

特に、森友・加計学園問題、共謀罪に関する関係者の答弁&佐川理財局長、萩生田光一氏の入出管理等に対する答弁等々は唖然としました。何か隠しているなということが、すぐに分かってしまうのです。

 

話しがそれましたが、私の中に渦巻いている思いというのは、「真実を知りたい」というものです。多様な意見を戦わせ、一方的な報道で物事を判断するのではなく、異論反論がある中に真実を知っていきたいという欲求。

 

上杉隆さんのこの本「オプエド 真実を知るための異論・反論・逆説」を手に取った時に、コレだ!と思いました。

 

オプエドとは

そもそも、「オプエド」とはどういう意味なのか?私もよく分かっていませんでした。筆者は次のように書いています。

 

私が「オプエド」という言葉を初めて知ったのは、「ニューヨーク・タイムズ」に入った1999年のことだった。何かというと、新聞のいち面に、ほとんど毎日「Opposite Editional」というコーナーがある。「Edditional」とは社説のことで、社説のオポジット、つまり「反対側の社説」という意味だ。要は「ニューヨーク・タイムズ」の社説に対する反論を載せていたのだ。「Opposite Editional」を略して「オプエド」だ。

 

と序章の中で述べています。

 

今の日本の新聞を見て、社説の反論を掲載しているのはほとんどないのではないでしょうか。そういう点でアメリカの新聞には「多様性」があるなと思わされます。

 

 

 

日本で、ジャーナリストの様に毎日、あらゆる新聞を購読している環境でないと様々な意見を取り入れることは難しい。特に一つの新聞があらゆる意見を取り入れて報道することは稀。政府よりだったり、リベラルだったり、とってもアンバランスな、多様性がないメディア環境であるのが今の日本だと私は捉えています。

 

そういう点で、アメリカの新聞にあるOpposite Editionalを取り入れるという考え方は、なんかすごくカッコイイというか、日本が目指すべき多様性のお手本なんじゃないかと思わされます。

 

ニュースが真実の報道をしているとは限らない

この本を読み進めていくうちに、ちょっと衝撃的な内容が。第二章の「オバマの誤訳」という内容。

 

2015年5月の安倍晋三とバラク・オバマの首脳会談の共同声明の発表で、沖縄の海兵隊の再編について、オバマが「これまで通りの方針で、沖縄からグアムに写すということを確認した」と言った内容を、

 

同時通訳に入ったNHKが「海兵隊の再編についてはこれまでの方針通り、普天間から辺野古へ」と誤って訳していた!!!!

 

という驚異的な事実が書かれてありました。

 

これを読んだとき、こんなこと、あるのだろうか?と耳を疑いたくなったが、読み進めていくうちに、これが本当だということが書かれてありましたが、本当に信じられないです。

 

 

私自身も英語をつかう現場にいることもあり、同時通訳がミスをするというのは、想像できる内容なのですが、こんな言い間違いは聞いたことがないし、それを日本の各メディアが間違ったまま報道しているという事実を知った時、「もっと英語理解しろよ!」と心の中で思ってしまいましたね。

 

これからは、ニュースの同時通訳を聴く時は、それに頼らずに、もっと英語のままニュースを聴くようにしようと改めて思いました。どうせ日本人なんて英語分からないから、誤訳してミスリードしちゃえ!っという、日本人がなめられているのが、とっても悔しく、メディアに騙されちゃあかんなと強く思った瞬間でした。

 

今こそ、テレビを捨てよう

同時通訳の誤訳など、さまざまな偏見報道を通して、今あらためて思うのは、「今こそ、テレビを捨てよう!」ということ。

 

テレビを捨てたら、色々な雑音から開放されて良いです!2014年9月からテレビなし生活を続けていますが、まったく生活に支障はありませんね。あえて言えば、最新のドラマや、アイドルの話しについていけないくらい。

 

 

テレビのような洗脳装置はすぐに捨てちゃっても良いと私は思います。どうせ北朝鮮が悪いとか、相撲協会とか、、、そういう誘導するような報道ばかりですしね。先日はあるインターネットテレビでも「朝鮮戦争再びか!」みたいなテロップが出てましたけど、本当に不安を煽るな〜と、悲しい気持ちになりました。

 

反対意見は思い切って言ってみよう!

ある国際系人材育成の指導者の言葉の中に「強い組織はなんでも反対意見を言い合える。それが組織を活性化させる」というのがあったのを思い出しました。

 

組織の中でみんなが納得して、反対意見、さまざまな意見、多様性を出せる風土、制度、習慣、というものが今の日本全体的に必要なんじゃないかと思うんです。なんとなく、声のデカイ人についていくとか、数が多い方についていくとか、そういう流れから抜け出せてないような、村社会的な息苦しさがまだまだある感じがします。

 

そこから脱するために、意思決定をする時に、「What do you think?」あなたはどう思う?と投げかけて、意見をぶつけていくようにファシリテートしていくことが大切だと考えます。

 

ニューズ・オプエドは日本をリードするメディアへ!

なんか、読書記録とか書いておきながら、自分の意見しか書いてませんが、、、このニューズオプエドは多様なゲストが出演して、あらゆる角度から物事の本質を見ることができるので、大変オススメです。

 

今後、このようなメディアが日本に出来てくることを心から期待していますし、自分自身もそのようなあらゆるジャンル、意見を受け入れて、新しい方向性を出していける人間になりたいと思います。

 

ニューズ・オプエドのサイトはこちら▼

 

本 「オプエド」▼

 

 

 

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